公共の場で話すことは多くの人々にとって大きな恐怖の一つです。その恐怖は、スピーチやプレゼンテーションなど、自分の意見を他人に伝えることが求められる多くの場面で大きなハードルとなります。これは通常、「あがり症」として知られています。
あがり症があなたのパフォーマンスを阻害し、あなたの自信を奪うのを防ぐためには、その原因を理解し、対策を講じることが必要です。
本記事では、あがり症の主な原因と、それぞれに対応する具体的な対策について詳しく解説します。
■あがり症の原因
1.経験不足:
経験がないからこそ自分にうまくできるだろうかという不安が生まれ、あがり症を引き起こします。
たとえば、初めて大きなプロジェクトのプレゼンテーションを任されたあなたは、不安感が増大し、結果的にあがってしまうかもしれません。
2.過去の失敗体験:
過去に経験した失敗が、また失敗するのではないかという恐怖を引き起こします。
以前の大切なプレゼンテーションで失敗した経験が、あがり症を助長する可能性があります。
3.完璧主義:
資料や台本に不確定要素があると不安になることがあります。
例えば、新商品のプレゼンテーションを任されたあるマーケターは、市場の反応がまだはっきりしていない新商品についての話をする際に不安を感じてあがってしまうことがあります。
最後まで資料や台本を良くしようとするあまり、話す内容が定まらないこともあります。
例えば、エンジニアがプロジェクトの進捗報告のための資料作りにおいて、細部までこだわりすぎてしまい、結果として話す内容を考える時間がなく、あがってしまうということがあります。
4.自意識過剰:
自分をよく見せようとしすぎる、他人の素晴らしいプレゼンやスピーチをめざして自分のレベルにあわないことをしようとしてしまうことがあります。
例えば、ある新人の社員が、先輩のように鮮やかなプレゼンテーションを目指して過度に自分自身にプレッシャーをかけ、結果的にはあがってしまったというケースがあります。
これらの原因を理解した上で、次にあがり症を克服するための対策について考えてみましょう。
■あがり症の対策
1.経験不足に対する対策:
練習をして、「話す」経験を増やすことが重要です。
これは、本番でなくて構いません。
一人で自宅や誰もいない会議室で練習することで、経験を増やします。
2.過去の失敗体験に対する対策:
「失敗してもよい場所」で「話す」経験をして、成功体験を増やすことです。
あるセールスマンは、自宅で話す練習を始め、次に友人や家族の前でスピーチを行い、徐々に自信をつけていきました。
3.完璧主義に対する対策:
資料/台本に不確定要素があっても言い切ることが大切です。
例えばプロジェクトマネージャーは、完全な情報が揃っていない状況でも、自身の判断と経験に基づいた意見を述べることで、クライアントの信頼感を得ることができます。
また、データが不足していて、断定しづらい場合は、「~と推測されます」や「~という可能性があります」と言い切ることが大切です。
資料/台本を「最低限自分でOK出せる」レベルにしてそこから変えないことも重要です。
プレゼンテーションの準備をしている際に、自分自身が納得できるレベルで資料を完成させたら、それ以上は手を加えずに自分が話す内容やどうやって話すかを考えることに集中するようにしましょう。
4.自意識過剰に対する対策:
自分のレベルを認識して、少しずつ自分の目標に近づけていくことが大切です。
例えば、自分で話している姿を動画にとってみることで自分のレベルを認識します。
もしくは、小さな成功体験を積み重ねることで自信をつけ、大きな舞台に立つ準備を整えることができます。
社内の小さなプレゼンテーションから始めて、徐々に大きなステージへと挑戦していくと良いでしょう。
■結論
あがり症を克服するためには、その原因を理解し、具体的な対策を講じることが重要です。
そして、もっと重要なのは、失敗を恐れずに練習を積み重ねることです。
どんなに理論武装しても、実際に経験を積み重ねることが自信をつける最も有効な方法です。
ぜひ、あがり症克服のための練習講座に参加して、自身のスピーキングスキルを磨いてみてください。